【生産者の想い】朱鷺と暮らす郷

コープ佐渡 米穀センター 菊池吉行さん

『朱鷺と暮らす郷』とは?

トキの住む島、佐渡島内にて生産されたコシヒカリです。商品名の通り、野生で生息するトキの餌場づくりのために農薬や化学肥料を50%以上削減。佐渡市が独自に定めた「生きものを育む農法」に基づいて島内で栽培されているお米です。

トキが舞う大きな空、風に揺れる稲穂の向こうに見える青い海、季節ごとに表情を変える美しい棚田。この島にしかない自然環境のなかで、農家の方々が丹精込めて生産しています。

『朱鷺と暮らす郷』が誕生した背景

佐渡市では2007年に、国の特別天然記念物であるトキの餌場確保と生物多様性の米づくりを目的とした「朱鷺と暮らす郷づくり認証制度」を立ち上げました。一度はいなくなってしまった佐渡のトキが再び島の空を舞う環境を農業面から取り戻していこう――次第にこの制度と機運は島内に浸透しました。それを受けて誕生したのが『朱鷺と暮らす郷』です。

また、2011年には佐渡市が日本で初となるGIAHS(世界農業遺産)に認定されました。これは全世界の中で、長きにわたり独自性のある農林水産業を営んでいる地域を国際連合食糧農業機関(FAO)が認定する制度のこと。佐渡に住む人たちが気持ちをひとつにしてトキとの共生を目指し、島に住む生きものと美しい景観や文化を守ってきたことと、それにふさわしい生産方法で米作りをしていることが評価されたのです。

『朱鷺と暮らす郷』のおいしさの秘密は?

島外のスーパー等のバイヤーさんからは、新潟県産のお米の中でも佐渡はひと味違って、とてもおいしいという評価をいただいています。これには新潟県本土よりも冬は暖かく夏は涼しいという海洋性気候が影響しているのだと思います。本土に比べて穂が出てから収穫するまでの日数が1週間から10日ほど多くなり、その分、稲の実る期間も長い。じっくりと登熟してうまみと甘みが凝縮されるのです。

みなさまへのメッセージ

現在『朱鷺と暮らす郷』は佐渡島内の小・中学校の学校給食用のお米にも採用され、島の子どもたちが日々食べています。まさに地産地消の原点と言えるお米なのです。また、このお米を購入すると、売り上げの一部(1kgごと1円)が佐渡市トキ保護基金に寄付されます。みなさまにおいしい佐渡産のコシヒカリをたくさん食べていただくことが、そのまま佐渡の自然環境を守ることと、島の未来を守ることにもつながっています。

 
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