【生産者の想い】加茂湖の牡蠣(カキ)

太平丸3代目 粕谷 大祐さん

牡蠣漁師の家に生まれて

生まれは加茂湖畔の秋津地区で、冬は牡蠣、春から秋は米作りを生業とする半農半漁の家に育ちました。 祖父の代から牡蠣養殖を始めて私で3代目になります。 子どもの頃は部活動に打ち込み、高校卒業後は島外で就職しましたが、家業のことはずっと頭の片隅にありました。父の引退が見えてきたことから2019年にUターンし、後を継いで牡蠣漁師になりました。日々試行錯誤しながら牡蠣養殖に取り組んでいます。
 

佐渡・加茂湖の牡蠣 美味しさの秘密

 加茂湖は周囲約17キロ、新潟県で一番大きい湖です。景観の美しさから日本百景にも選ばれています。両津港佐渡汽船ターミナルからも近く、夏はカヤックやSUPなど観光利用も盛んです。

日本海からの海水と大佐渡山地からの川水が混ざり合う汽水湖の特長を生かし、約100年前から真牡蠣(マガキ)の養殖が行われています。

山からの良質な川水と海水のプランクトンが交じり合った湖水は、牡蠣の養殖に最適な環境を生み出し、牡蠣種垂下から約1年で出荷できる大きさまで成長します。佐渡の自然の恵みが加茂湖の牡蠣を育んでいます。

冬の味覚の牡蠣は、実が乳白色でバランスよく栄養を含んでいることから「海のミルク」と呼ばれています。  

 

加茂湖の牡蠣は、牡蠣種垂下から約1年で出荷する「1年子」。最適な環境で育ち水中にいる時間が少ないことから、牡蠣特有のクセが少なく、まろやかな風味が特長。お子さまや牡蠣があまり得意でない方でも召し上がりやすいと言われています。

私自身も牡蠣が大好きで、王道ですがカキフライが一番好きです。あとはバター焼きにしても美味しいです。

加茂湖の牡蠣は加熱調理用なので、十分に火を通してから召し上がってください。

 

円滑なチームワークで新鮮な牡蠣を出荷

牡蠣のシーズンは11月から4月後半まで。12月から3月が最盛期です。

晩秋、タネ牡蠣(牡蠣の赤ちゃん)がついたホタテ貝をイカダにつるす作業を終えると、その年の牡蠣の水揚げを始めます。

朝、牡蠣イカダから牡蠣を引き上げ加工場に運び、すぐに殻むきの作業に入ります。

殻むきを行う「むきこ」の技術は一朝一夕ではままなりません。手練れの「むきこ」達が手際よく殻をむき、それを袋詰めしてその日のうちに出荷します。

牡蠣の鮮度を保つためにはスピードが大切。何も言わずとも助け合いながら作業ができるチームワークは、牡蠣養殖にはとても大切なポイントです。

 

ちなみに屋号「太平丸」の由来は以前私がお世話になっていた会社名から頂きました。

 

みなさまへのメッセージ

近年は高齢化などで漁師も減り、最盛期は3000台あった牡蠣筏も今は400台弱と年々減少しています。 加茂湖での牡蠣の品質は、ほぼ佐渡の自然、天候に依存しています。人間では太刀打ちできないことも多くありますが、その中で私が出来る最大の職務は、佐渡の自然の中で育まれた牡蠣を極力そのまま、お客様にお届けすることだと思っています。

今後、太平丸はさらに規模を拡大し、佐渡の牡蠣といえば「太平丸」と言っていただけるよう精進いたします。ゆくゆくは、取れたての牡蠣を食べていただく場所を作りたいと考えています。その夢をかなえるためにも、今できることに全力を注いでいます。

水揚げした牡蠣は、市場に出荷するほか通販でも販売しています。新鮮な牡蠣を味わっていただくために、選りすぐりの牡蠣を選び袋詰めしています。 購入いただいた方から嬉しいお言葉を頂いたり、リピーターになってくださったり、お客様と交流ができることが励みになり、牡蠣養殖の原動力になっています。
佐渡の景色を思い浮かべながら、太平丸の牡蠣を召し上がっていただきたいです。
 

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